『起』――某日、某所。 「ということで、皆さん、このクジを引いて下さいな」 にっこりと笑顔で告げられ、彼らは固まった。 にこにこと微笑む少女に悪意はない。 「えーと、ラクス?」 恐る恐るとカガリは尋ねた。 「話が見えないんだが、何が『ということ』なんだ?」 「あら、皆さん、ご存知じゃないまま、こちらに?」 きょとんと瞬く少女に、カガリは全員が頷いた。 「キラからいきなり来てくれって」 一様に頷く彼らを見て、ラクスはおもむろに隣の少年を見やった。 「キラ?」 注目されたキラはにこりと微笑みを浮かべた。 「だって、一度に説明した方が楽だし」 その瞬間、全員が表情を引きつった。 (だらしないヤツだってことは昔から知っていたけど!) (緊急とか言ってなかったか、おい……?) (コイツって、こういう性格だったのか) (キラ、変わったわね……) (確かに俺にはできないことだよ、キラ) (いつか泣かす、キラ・ヤマト!) そんな彼らの内心の声が聞こえた訳でもあるまいに、キラはニッコリと無邪気に笑いかけた。 「来てくれてありがとう、皆」 そして、彼らは何も言えなくなかった。 それに重ねるように、ラクスもまた柔らかに微笑む。 「まぁ、そうでしたの。では、本当にお礼を申し上げなくては」 ニコニコと無敵な微笑みを向けてくる二人に、彼らは脱力した。 「……で、用件は何だ?」 ぐったりとしながら、アスランが尋ねると、ラクスは我に返って手を叩いた。 「はい! 実はですね、マルキオ様の家の子どもたちにお芝居を見せることになりまして」 唐突な話に、彼らは唖然となる。 「ボランティアだよ、ボランティア。色々とお世話にもなったし。ね、ラクス」 「はい」 「それで、皆さんにもご協力をお願いしたくて」 ようやく動き出した思考で、アスランはぎこちなく口を開いた。 「いや、それはいいんだが……何故、お芝居なんだ?」 それは全員の疑問だった。 ラクスはにこりと笑って答えた。 「お礼は気持ちが一番でしょう?」 (だから、何故!) しかし、彼らの誰からも突っ込みは入らなかった。 言っても無駄だと本能的に知っていたからだ。 「ということで、皆さん、くじを引いて下さいな」 数分後。 「……こ、交換、とかは」 「何なら、私と代わるか、アスラン」 「い、いや、それは」 「帰る、俺は帰るぞ!!」 「くっ、は、はははははははははっ、おもしれえ――っ!!」 「本気で、この配役でやるの……?」 「良かった、まともだ……」 「あらあら、楽しそうですわね」 「う、わあ……こういう結果になるとは思わなかったなぁ」 次回、『白雪姫』公開。 『承』――とある王国、とある城。 それは冬の晴れた日のことでした。 早朝、目覚めた王妃様は窓辺に積もった白雪が日差しに輝く光景を見ての呟きました。 「まあ、なんて綺麗なんでしょう。もし、子どもが生まれるなら、この白雪のように美しい肌に、この陽光ように輝く金色の髪の娘が欲しいですわ」 「……いや、僕はラクス、じゃなくて、王妃に似ていたらいいんだけど」 うっかり本音を零す王様に、王妃様はにこりと微笑みかけました。 「陛下には確実に似ておいでしょう」 王妃様の言葉は真実になり、やがて城には金髪に白い肌の姫君が誕生しました。 しかし、姫君が生まれて間もなく、王妃様はこの世を儚く去られてしまいました。 王妃様の死を深く嘆き悲しんだ王様は忘れ形見の姫君を大層可愛がられ、姫君は『白雪姫』と名付けられ、すくすくと、それはもう、正しく太陽のようにお育ちになられました。 そして、姫君が十六才になられた時、王様は新しいお妃様を迎えられたのです。 「……っていうか、本気でここまでやるとは……不憫だな、お前」 初めて対面した新しいお妃様を姫君はなんて美しい方だろうと思われました。 綺麗な銀髪に青い瞳は凛としていて、亡くなった実母である王妃様とは趣の異なる美しさに、姫君は悲嘆の、いえいえ、感嘆の溜め息を吐きました。 「煩い!」 「似合っているのが怖いよね」 「キラ、お前仮にもコレと結婚していることになっているんだろうが……」 「キラじゃなくて『お父様』だよ、カガリ。それに、いーの。政略結婚ってことにするし。僕が愛するのは亡くなった王妃だから」 「何なんだ、その設定は!」 「えー、じゃあ、イザークが僕を誘惑したことにする?」 「は!?」 「そっちの方が原作に近いと言えば近いけど」 「キラ・ヤマト……いい加減にしないと本気でシメるぞ?」 しかし、王様と姫君は知らなかったのです――そのお妃様が実は魔女であったことを。 「うわ、イザーク、魔女っぽい!」 「ああ、それらしい雰囲気出しているなあ」 「き、貴様ら……っ!」 魔女であるお妃様は魔法の鏡を持っていました。 魔法の鏡は何でも映す力を宿していました。 「……ったく、何故、俺がこんな真似を」 お妃様は魔法の鏡の前に立ち、呪文を唱えました。 「鏡よ鏡、鏡さん、この世で一番綺麗なのは誰?」 その瞬間、鏡の表面が揺らめき、鏡の精が現れました。 「っ!」 鏡の精はにこりと微笑んで告げました。 「それはお妃様、あなたですわ」 「な、なななな、何で貴方がここにっ」 「それはお妃様、一人二役なのですわ」 しかし、鏡の精の言葉には続きがありました。 「けれど、お妃様、白雪姫は貴方より何倍も美しいのです」 「……いや、そもそも、あの女が白雪姫というのが間違っているような。(『何だと!?』『ちょっ、カガリ落ち着いて!』)白雪姫って言ったら黒髪じゃ……!」 「あら、どうかなさいまして?」 お妃様は鏡の精の言葉に驚きました。 「い、いや、別に何でも」 驚きはやがて憎しみに変わり、お妃様は次第に白雪姫を疎ましく思われるようになりました。 そして、お妃様は一人の狩人を呼びました。 「ぷっ……く、は、ははっ……ダメだ、我慢できねぇっ!」 「……ディアッカ、貴様、後で覚えていろよ」 お妃様はやってきた狩人に命じました。 「とにかく、『白雪姫』を殺して来い。その証に、ああ、何だ『肝』か。それを持って来い」 「はいはい、仰せのままに、お妃様。ぷっ……くくっ!」 「――っ!! さっさと行けええええっ!!」 お妃様に命じられた狩人は白雪姫を森の散歩に誘う出すことにしました。 純粋無垢な白雪姫は狩人の申し出を快く聞き、楽しそうに森へと出かけました。 「……いい加減、笑うの止めたらどうだ?」 「だって、アレ! あのイザークが、女装だぞ!? 笑うなっていうのが無理だぜ」 「まぁ、気持ちは分からないでもないが」 白雪姫は自分の命を狙っているとも知らず、狩人に親しげに話しかけました。 「女装なら、キラも似合うと思うぞ!」 「は、そりゃあ、まあ確かに」 「後、アスランも似合いそうだよな」 「……怖いものなしだな、アンタ」 あまりにも、無邪気な白雪姫に、狩人はその命を狙うことを諦めました。 そして、狩人は白雪姫に森の奥へと逃げるように告げました。 「じゃ、ここでお別れだな」 「ああ」 訳も分からず、追い立てられるように森の奥へと消えた白雪姫を確かめた後、狩人は手近にいた鹿の獲り、その肝を手に入れました。 「鹿じゃなくて、牛なんだけどな。ま、血の気が多いアイツだし、ちょうどいいだろ」 そして、狩人はお妃様に白雪姫の肝と偽って、鹿の肝を差し出しました。 「さあ、食え!」 「待て、これは……生か!?」 お妃様は地下室に行き、ぐつぐつと煮えた鍋にその肝を入れました。 「……ところで、これは狂牛病の危険性はないんだろうな?」 「さあ?」 「どこから手に入れた!?」 「そこらで売ってた奴だな。しかも、お買い得品」 「!?」 そして、お妃様はその肝を食べました。 「う……ま、まだ、生臭い」 狩人の言葉を疑わなかったお妃様は白雪姫は死んだと思ったのです。 『転』――とある王国、とある森の奥。 狩人によって命を救われた白雪姫は森の奥に逃げ込み、長い間彷徨った後、一軒の家を見つけました。 「えっと、確か、中に入るんだよな?」 ドアを叩いても、家人は留守のようで、白雪姫は躊躇いがちに鍵のかかっていなかった家の中に入りました。 「どうでもいいけど無用心だぞ、それ……」 疲れ切っていた白雪姫はベッドを見つけると、そのまま寝入ってしまいました。 「ええと、ここで寝ると……」 やがて日が沈むと、家の主である小人たちが戻ってきました。 彼らは自分たちのベッドで白雪姫を見つけて驚きました。 「……ちょっと、カガリ?」 「もしかして、本当に寝てる?」 「――うん、そうみたい」 小人の一人は白雪姫の顔を覗き込み、その愛らしさに溜め息を零しました。 「台本覚えるのに随分と睡眠削っていたみたいだし」 「そっか」 「でも、起こさない訳にはいかないわよねえ」 しばらくして、起きた白雪姫は周りにいる小人たちに驚きました。 「ご、ごめん……つい!」 「いや、いいんだけど」 「ちょっとは寝て楽になった?」 最初こそ、驚いたものの白雪姫と小人たちはすぐに仲良くなり、行く宛てのない白雪姫は小人たちと一緒に住むことになりました。 その頃、白雪姫が今も生きていることを知らないお妃様は再び魔法の鏡に問いかけました。 「鏡よ鏡、鏡さん、この世で一番美しいのは誰?」 魔法の鏡の表面が揺らめくと、鏡の精は現れて答えました。 「それはお妃様、貴方ですわ」 にこやかに告げる鏡の精の言葉に、お妃様は喜びました。 「……いや、嬉しくないぞ」 しかし、続いた鏡の精の言葉にお妃様は驚きました。 「けれど、森の奥にいる白雪姫はお妃様の何倍も美しいですわ」 そして、お妃様は狩人が裏切って白雪姫を助けたことを知りました。 「……で、白雪姫はどこに?」 「森の奥、小人さんたちと生活していらっしゃいますわ」 そして、鏡の精はその光景を映し出しました。 白雪姫は優しい小人たちと仲良く暮らしていました。 「ふ、ふふふ……この俺がこんな屈辱を味わっているのに暢気なものだなっ!」 怒りに我を忘れたお妃様は家来にまだ青いリンゴを用意させました。 そして、ぐつぐつと煮え立つ毒の鍋の中に半分だけ浸しました。 鍋の中に入れたリンゴの半分は瞬く間に赤く染まりました。 お妃様は死因が特定しにくい毒殺を選んだのです。 「……まぁ、呪いなんていう非現実的な設定でないだけマシか」 そんな危険が迫っていることを知らない白雪姫は働きに出かけた小人たちの代わりに留守番をしていました。 「うーん、おかしい。どうして掃除をしているはずなのに片付かないんだ?」 その時、軽く扉を叩く音がしました。 「誰だ?」 「……リンゴはいらないか」 小人たちに知らない人に扉を開けてはいけないと言われている白雪姫は開けないで謝りました。 「お前、愛想ないなぁ。商売に向いてないぞ、うん」 「放っておいてくれ! ……せめて、扉を開けて見るだけでも」 「あ、悪い。開けるなって言われてるから」 「……っ! 分かった、なら、そこの窓から見てくれ。いや、見ろ」 窓なら約束を破ったことにならないので、白雪姫はリンゴ売りの言葉に従って窓を開けました。 「ほら、これなんかどうだ?」 そして、リンゴ売りが差し出したのは半分だけが赤い毒リンゴでした。 なんとリンゴ売りはお妃様が変装した姿だったのです。 「女装の次は老婆か……。苦労するな、お前も」 「誰のせいだと思っている! そう思うなら、あのバカをどうにかしろ!」 「コーディネーターもバカはバカだしな」 お妃様は狩人に裏切られたことを覚えていたので、変装して今度は他の人間の手を借りずに行うことにしたのです。 しかし、白雪姫は代金を持っていないことから中々リンゴを受け取ろうとしませんでした。 「代金はいらん」 「知ってるか、タダより高いものはないんだぞ!」 「偉そうに言うな!」 お妃様が化けた老婆は諦めませんでした。 躊躇う白雪姫に、赤くなっている半分だけを渡し、毒など入っていないことを明かすために残っていた青い半分のリンゴを食べてみせたのです。 「とりあえず、この半分は渡したぞ」 「……見るからに毒々しい赤。普通、食べないぞ、コレ」 白雪姫は老婆に促されるまま、リンゴを一口齧りました。 その瞬間、白雪姫の呼吸は止まってしまったのです。 それを見て、老婆に化けたお妃様は喜び、城に帰っていきました。 「さっさと終わらせて帰ってやる」 夜になって家に戻ってきた小人たちは家の中で倒れている白雪姫を見つけました。 「ああ、だから言ったのに」 「知らない人から物を貰ったちゃダメっていうのは基本なのよね」 白雪姫は小人たちが何をしても目覚める気配がありませんでした。 小人たちは白雪姫の死を悲しみ、硝子の棺を作り、その体を横たえました。 そして、嘆き悲しむこと数日。 森の外から、白馬に乗った王子様がやって来ました。 王子様は嘆き悲しむ小人たちに驚き、そして、硝子の棺に横たわる白雪姫を見て驚きました。 「……お、おお、なんて……う、美しい、人、だ」 「まぁ、普通、あっさり言えるセリフじゃないわよね」 「キラ辺りなら平然と言いそうだよな」 「確かに」 王子様は白雪姫に一目で恋に落ちました。 「……だから、こういうのは俺には向いてないと、あれほどっ!」 「まぁまぁ、お芝居なんだし」 「幸い、カガリが相手で良かったじゃない。これが他の人だったら余計にすごいことになりそうだもん」 そして、王子様は小人たちから事情を聞きました。 「なんてことだ。しかし、死んでいると思えない。この淡く色づいた白い肌も、唇も、まるで、まだ生きているようではないか」 王子様は硝子の棺を開け、固く閉じた白雪姫の顔を覗き込みました。 「……ちょっと、固まっているんだけど」 「いや、でも、無理はないかも」 そして、王子様はおもむろに白雪姫にくちづけました。 「あー、ますます固まってる」 「見ていられない……」 「でも、ここをクリアしないと話が進まないのよねえ……」 <トリィ!> <テヤンデェ!> 「え」 「あ」 その瞬間、白雪姫は息を吹き返したのです。 「アアアアアアアアアアアアアアアアアスラン――っ!!!」 「ま、待てっ!! これは不可抗力だ!」 白雪姫は自分を目覚めさせてくれた王子様に心を奪われました。 「煩いっ! ひ、人前で、なんてことをっ!」 「カガリっ!」 「問答無用! 成敗!」 小人たちは白雪姫が死んでいなかったことを知り、喜びました。 「う、わぁ……痛そう」 「すごいな、あれ」 そして、王子様は白雪姫を自分の城に連れ帰りました。 『結』――とある王国、とある城。 その日、王様とお妃様は隣国の王子様の結婚式に招待されていました。 「……後少し、後少しの我慢だっ!」 「ラクス、その衣装も可愛いねえ」 「そうですか?」 「うん」 「って、そこ! 魔法の鏡と話す王がどこにいる!」 「旅行先にまで魔法の鏡を持ち込むお妃に言われたくないなぁ」 「っ!」 そこで、二人が見たのはいなくなった白雪姫の花嫁姿でした。 白雪姫の隣には王子様が立っていました。 「……もしかして、これ本物のドレスか?」 「あぁ、俺の礼服もな……」 白雪姫の幸せそうな姿を見て喜ぶ王様とは対照的に、死んだと思っていたお妃様は驚きました。 「まあ、カガリさん、お綺麗ですわ」 「苦労したんだよ、それ用意するの」 「バカだ、こいつら……!」 白雪姫と王子様はすべてを王様に話しました。 自らの悪事を暴かれたお妃様は国から追放されました。 「ふっ、こっちから出てってやる!」 「あ、イザーク、出ていくのはいいけど、魔法の鏡は置いていってね」 「お前に、置いていくのか!?」 「え、うん。だって、カガリに渡したら壊されちゃう設定だし」 「え、そうなのか?」 「そうなのか、って……カガリ、台本を読んでないのか?」 「……そ、そんなことはないけど」 「愛は何かという質問に答えられなくて、壊れてしまうのですわ」 「へぇ〜」 「ってことで、僕がもらうからね!」 「勝手にしろッ!!」 そして、白雪姫は王子様といつまでも幸せに暮らしました。 めでたし、めでたし。 某日、とある舞台裏。 「く、屈辱だ……っ! この俺がこんな役を」 ドレス姿で打ちのめされているイザークの肩を狩人姿のディアッカはポンと叩いた。 「お前は偉かったよ。ちゃんとやったんだもんな」 「……ディアッカ。貴様、顔が笑っているぞ」 「え、あ、そう?」 「そこに直れ――っ!!」 「終わったな、とりあえず」 「うん」 深い溜め息を吐いて、カガリは椅子に座り込む。 「……カガリ」 「うん?」 「悪かった」 アスランの謝罪が何を言っているのか察して、カガリは頬を赤らめる。 「……あー、あれか」 「ああ」 「ま、まぁ、仕方ないだろ」 「その割にはすごく怒っていたみたいだが」 「っ!」 その瞬間、カガリはじろりといつの間にか苦笑しているアスランを見上げた。 「当然だろ。あんなこと、人前で……っ!」 「ふぅん、人前じゃなきゃいいんだな?」 「!?」 「嘘みたいに終わったわね」 「一時はどうなるかと思ったけど、一応な」 安堵の溜め息を吐いて、ミリアリアはとんがり帽子を取った。 「……ホント、不思議」 ぽつりと聞こえた呟きに、サイは思わずミリアリアを見た。 「え?」 「だって、あの人たち、ちょっと前まで敵だったのに」 騒いでるイザークたちとカガリたちを見つめ、かすかな笑みを浮かべてミリアリアは続けた。 「同い年なんだよね、みんな、本当に」 「ミリアリア」 「……トールもいたらきっともっと楽しかっただろうね、サイ」 「あぁ、そうだな」 「大成功ですわね」 「うん、良かったね、ラクス」 キラににこりと微笑まれ、ラクスは晴れやかに笑って頷いた。 「はい」 嬉しそうなラクスに、キラはくすりと笑った。 「でも、ちょっとだけ残念だったかな」 「え?」 きょとんと見つめ返してくるラクスに、キラの笑みが深まる。 「どうせなら、ラクスのお姫様姿も見たかったな」 「……まあ、キラったら」 「もちろん、その時は僕が王子役でね」 その言葉に、ラクスはくすくすと小さく笑った。 「キラ」 「ん?」 そして、ラクスはにっこりと微笑んで告げた。 「お芝居をしなくても、キラはわたくしの王子様ですわよ」 |
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