Web拍手SS集―6―

キララク無人島バカンス

某日、某所――K少年の主張。





「ラクス、なんて服を着てるんだよ!」
 思わず、零れた言葉は動揺に満ちていた。
「似合いませんか?」
 きょとんと瞬いて、小首を傾げる少女に、キラは目元を覆い、低く唸る。
 キラが何より大切に想う少女は生粋のお嬢様。
 なので、時として、その言動が的外れなのは充分知っているつもりだ。
 だが、しかし。
(誰だよ、この服を用意したのは……っ!)
 ラクスの髪に合わせたのだろう、薄紅と白の洋服は微妙に肌の露出が激しかった。
 染み一つない白い肌やら、細い首筋、胸元の際どさといい、キラの動揺を誘うには充分過ぎる艶姿。
「キラ、熱でもあるのですか? 顔が赤いですわ」
 目の前の恋人の異変を察して、ラクスはすっと白い手をその額に当てた。
 その仕草に、キラの火照りは更に増す。
「ラクス……分かっててやってる?」
 人の感情に聡い少女のことだ。
 こちらの感情の動きなど分かっててやっている可能性は否めなかった。
「はい? 何のことですか?」
 しかし、キラの疑惑とは裏腹にラクスは不思議そうに見つめるだけ。
「……分かった」
 おもむろに、キラは溜め息を吐いた。
「それはいいから、とにかく、別の服に着替えて。お願いだから」
 そうでないと色々と身がもたない。
「……似合いませんか? 残念ですわ、キラのお好みではありませんでしたのね」
 少し表情を翳らせつつ、けなげに微笑むラクスに、キラは息を呑んだ。
(卑怯だ)
 その表情は卑怯だ。
 そんな顔をされたら、キラが言えることは決まっている。
「に、似合うよ、似合うけど」
 そして、キラは力なく続けた。
「……でも、いろんな人がラクスのこと見ちゃうじゃない……」
 一度言ってしまえば、後は同じ。
 キラは言いにくそうに、それでも最後まで告げる。
「あー……だからね、僕としては、あんまり見せたく
ない訳で……別に似合ってない訳じゃないんだよ?」
 じっと見つめてくるラクスから、キラは心持ち視線を逸らした。
 さすがに正面切って言うには羞恥心が勝る。
「なんていうか、目の遣りどころが困るんだよ」
「目の、遣りどころですか…? どの辺りでしょう」
 本気で疑問に思っている様子のラクスに、キラは脱力して肩を落とした。
「ラクス……頼むから、もうちょっと危機感持って……僕だって、いつも側にいられる訳じゃないだろうしさ……」
「あら、側にいてくださいませんの?」
「……いたいよ。いたい、けど」
「けど?」
「できない時だって、あるから……」
 沈んだ声音で呟くキラに、ラクスは困惑を滲ませて尋ねた。
「キラ……どうも、わたくしには貴方の仰る意味が分かりません。簡潔に言っていただけませんか?」
「だからっ!」
「だから?」
 ついに、キラは痺れを切らしたかのように主張した。



「ラクスがそんな服を着ているのがダメなんだよっ!!」





某日、某所――L嬢の主張。





 何を言い出すのかと、ラクスはまじまじとキラを見つめた。
 頬を赤らめ、非難を多分に含んだ複雑そうな表情。
 それに、ようやく、ラクスは理解した。
「……キラ」
「何」
 むすりと素っ気無い返答に、ラクスはわずかに柳眉をひそめる。
「それは考えすぎですわ」
「どこがっ!?」
「どこが、って……。そんなことを言い出したら、キラだって同じでしょう」
 キラの強い態度に、ラクスもまた強く応じた。
「!?」
 以前から燻っていた不満がつい零れる。
「だいたいキラは女の人に優しすぎます!」
「ちょっとまってよ、それはラクスじゃない? 誰にでもにっこりしてさ・・・」
「誰にでもって、そんなことありません!」
「あるよ」
「ありません」
 しばし、睨み合うこと数秒。
 普段の二人の仲の良さを知る人間が見たら、天変地異の前触れかと疑うような剣呑な空気が漂う。
「……ラクスって、結構頑固だよね」
「キラこそ、強情ですわ」
 ぼそりと相手の評価を下し、二人は再び睨み合う。
「ラクス」
「はい」
 キラの真剣な呼びかけに、ラクスもまた真剣に答えた。
「……しばらく、無人島でも行ってみる?」
「……いいですわね。それなら、独り占めできます」
 次の瞬間、緊迫した空気を崩したのはキラの方だった。
「……もう、どうして、ラクスはそうかなあ」
 弱々しくキラが微笑みかけると、ラクスも小さく笑みを零す。
「キラこそ、ご自分のこと知らなさ過ぎです」
「人気者っていう自覚ある?」
 ないだろうなあとキラは呟きながら問いかけた。
 その様子に、ラクスは苦笑を返した。
「他の方より顔が知られているのは事実ですけれど。キラも、女性の方にもてること、自覚してます?」
「……そんなことないと思うけど」
 本気でそう思っているらしいキラに、ラクスは溜め息混じりに呟く。
「やっぱり、自覚ございませんね」
「……何、そのため息」
「いいえ、何でも。それで、いつ行きますの?」
 ラクスの問いに、キラはきょとんと紫色の瞳を瞬かせた。
「行くの?」
「行きませんの?」
「行く」
 キラの即答に、ラクスは柔らかな微笑を浮かべた。
「で、具体的には?」
「わたくし、明日から一週間お休みですのよ」
「あ、偶然。僕もちょうど仕事の区切りがついたところ」
 それまでの険悪な雰囲気はすでになく、二人は楽しそうに相談を始める。
「場所はどうします?」
「オーブ近辺はダメだよ。カガリのテリトリーだし」
「でも、プラントはやはり難しいですし、地球に限られてしまうと思うのですが」
 自身でも言っていたように、プラントでラクスの顔を知らない人間は少ない。
「うーん……じゃあ、こっちで探しておくよ。後で連絡するから」
「はい」
 ラクスはにこりと笑って頷いた。
「楽しみにしていますわ」
 プラントで生まれ育ったラクスにとって、地球に行くことは何が目的であれ心弾む出来事だ。
 ましてや、キラと一緒にいられるとなったら喜ばない訳にはいかない。
「じゃあ、ラクス、バレないように気をつけて」
 くすくすと悪戯めいた笑顔で注意するキラに、ラクスはほんのりと頬を赤らめて頷いた。
 キラは、やっぱり笑っていてくれる方がいい。
「キラこそ、バレないように気をつけて下さいね」
 どちらかというとキラは嘘が苦手だ。
 その笑顔が本物だと分かる。
 だからこそ、ラクスも自分を偽ることなく、素顔を見せることができた。
「キラ」
「うん?」
 そして、ラクスはにっこりと晴れやかに笑って主張した。



「キラは笑っている時の方が素敵ですわ」





某日、某所――A少年の日常。





 思い返すと、家族同然だった幼馴染みは要領が良かった。
 ついでに、その突拍子のない思考も。
 真面目なアスランなら考えもつかない。
 期限が迫った課題があるのに、そっちのけでゲームに勤しんだり。
 真面目に取り組んでいると思ったら、米に字なんていう訳の分からないことを考えていたり。
 再会して、少しは変わったのかと思っていたが、そんなことはちっともなかったことをアスランは思い知った。
「じゃあ、今日から行方不明になるから」
 唐突な言葉に、アスランは思わず作業の手を止めて、画面上の幼馴染みを見やった。
「行方不明……って、何の冗談だ、キラ」
 しかし、その幼馴染みは真剣に、真面目に答えた。
「いや、冗談じゃなくて本当」
「……………………………………はああああっ!?」
 長い沈黙の後、アスランは叫んでいた。
 ようやく親友の頭に届いたことを知って、キラはにこりと笑った。
「じゃ、そういうことだから、後はよろしくー」
 軽く手を挙げてキラが笑顔の挨拶をした瞬間、ぷつりと映像が消える。
「よろしくって、待て、回線を切るな! キラ!?」
 アスランが呼びかけた時にはすでに画面は暗くなっており、驚愕に強張っているアスランの顔を映し返すばかり。
「っ!」
 愕然となりつつも、アスランは動揺する自身を必死で宥めた。
 これは、きっと何かの冗談だ。
 だいたい、キラが自ら行方不明になる理由がない。
 しかし、何だろう、あの笑顔は。
 いつか、見たような気がする。
 次の瞬間、アスランは思い出していた。同時に嫌な予感に襲われる。
 昔、キラは困った状況になるといつもアスランを頼ってきた。
 何かが起こるたびに、毎回、アスランが仕方なく手を貸してきた。
 その頼む時に浮かべていた笑顔に、よく似ていた。
「ま、まさかな……」



 戦いの果てに、彼が取り戻した日常とは幼馴染みに振り回されるものだったらしい。






時同じく、某所――D青年の日常。





 その時の彼は正にある名画と化していた。
 事の発端は、一人の少女の何気ない、……何気なさを装った一言からだった。
「しばらく音信不通になりますが、ご心配なさらないで下さいね」
 にっこりと笑顔で言われた内容を理解するのに、しばしの時間が要した。
 ぎこちなく、整理していた書類から顔を上げ、ダコスタは首を巡らした。
「……何を仰っているんですか、ラクス様?」
 心持ち、表情を引きつらせ、ダコスタは尋ねた。
 彼の視線の先では上機嫌な様子で微笑んでいる一人の少女。
 見る者を魅了してやまない愛らしい笑顔はいつになく輝いてみえるのは気のせいではあるまい。
「あら、断りもなく外出しては迷惑をかけてしまうでしょう?」
 至極、真面目に問う少女に、ダコスタは頷いた。
 動揺していたせいで、書類が一枚滑り落ちかける。
 咄嗟にダコスタはそれに気づいて、受け止めた。
「それは、そうですが……音信不通? って、ラクス様、どこですか!?」
 再び顔を上げた時にはいたはずのラクスはいない。
 代わりにいるのは丸いピンク色のマイクロユニット。
<認メタクナーイ、認メタクナーイ>
 ころころと転がりながら、ハロはポーンと窓から飛び立っていく。
「ラ、ラクス様!?」
 ダゴスタは慌ててドアに向かった。
 そして、次の瞬間。
「って、鍵が――っ!!」



 過去・現在・未来、彼には優秀な上司に振り回される日常が待っているらしい。









 数時間後――。

「アスラン、大変だっ!! キラがいなくなったっ!! どうしよう〜!!」
「……」
「しかも、部屋が綺麗に片付いていて色々なくなっているんだっ!」
「カガリ、あのな……」
「まさか、このまま帰ってこないなんて……っ!」
「いや、帰っては、来るだろう……うん」
「って、お前、何か知っているのか!?」
「……」
「視線を逸らすな、アスラン!」



「隊長!!」
「ん〜、今日のブレンドは格別だねェ」
「って、何、暢気にコーヒー飲んでいるんですかっ!?」
「まあまあ、落ち着きたまえ、ダコスタくん」
「隊長っ!」
「ここは一つ、この特製ブレンドでも飲んでみないかね?」
「は!? いえ、それより」
「さあ、遠慮せずに」
「…………って、何ですか、この味は――っ!!」





某日、某所――恋人たちの時間。





「無人島と言っても、ちゃんと設備はありますのね」
 物珍しそうに、ラクスは初めて訪れたログハウスを見回した。
「あはは、なかったらさすがにキツイよー」
 軽く笑いながら、キラは持っていた荷物をリビングに置いた。
 戦争のせいで、人がいなくなった島を見つけることができたのは本当に幸いだった。
 オーブから少し離れたところに位置する島は逆に見つけにくい微妙な距離にあった。
「じゃ、とりあえず、荷物置いて探検でもする?」
 キラの言葉に、ラクスは蒼い瞳を輝かせた。
「まあ、楽しそうですわね」
 島の沿岸は砂浜になっていた。
 自然と手を繋いで、二人は並んで歩き出した。
「静かですわね……」
「そりゃあ、無人島だからね」
「ふふ……」
「どうかした?」
 不意に笑い出したラクスを、キラは不思議そうに見つめた。
「まさか、本当に独り占めできるとは思わなかったので、嬉しくて」
「……嬉しいって」
「あら、キラは嬉しくないのですか?」
 その問いに、キラは繋いだ手を強く握った。
「……嬉しいよ」
 そして、キラは気遣わしげな表情になる。
「でも、本当にラクスは大丈夫だったの? こっちに来て」
「キラ」
 不意に、ラクスは回り込んでキラの前に立った。
 そして、その唇に人差し指を当てて、にこりと微笑んだ。
「大丈夫という問題ではありません。わたくしが来たかったのですから問題ありません」
 断言されたキラは困ったように微笑みを返した。
「問題、ないかな?」
「ありませんわね」
 唇に触れてるラクスの手を取って、キラは苦笑した。
「僕は、歯止めがかからなさそうで困っているんだけど」
「!」
 パッと思わず手を引こうとしたラクスを逃がさず、キラは逆に引き寄せた。
「ね、ラクス。僕にも独占させてくれるんだよね?」
 頬を赤らめながら、ラクスはどうにか声を絞り出す。
「させるも何も、ここにはわたくしとキラしかいませんわ」
「うん、でも、やっぱ、確認しておこうと思って。独占していい……?」
 その言葉に、ラクスは恥ずかしそうにキラを見上げた。
「ここで、わたくしがダメと言ったらどうするつもりなのですか」
「うん、その時は」
「その時は?」
 キラはニッコリと笑った。
「塞ぐから」
 その瞬間、ラクスに有無を言わさず、唇を塞がれた。
「っ! ……んっ」
「……こんなふうにね」
 ニコニコと笑うキラとは対照的にラクスは頬を上気させて睨みつけた。
「……わたくし、何も言っていませんが」
「え、だって、言われたくないし」
 あっさり言ってのけられ、ラクスは唇を噛み締める。
「キラ……」
「うん?」
 ラクスの低い呼びかけにも、キラは動じる様子はない。
「いろいろ、言いたいことはあるのですけど」
「うん」
 ややあって、ラクスは溜め息を吐いた。
「……黙ってて差し上げますわ」
 そして、ラクスは幸せそうに笑いかけた。
 それに釣られるようにキラもくすくすと笑う。
「うん、そうして? あ、でも、言ってほしいこともあるんだけど」
「何ですか?」
「僕の名前を呼んで」
 思いがけない言葉に、ラクスはきょとんと双眸を瞬いた。
「キラ……?」
 その瞬間、キラはラクスの唇に自らのそれを重ねる。
「ラクス、もっと」
「キ、ラ?」
「うん」
 戸惑いながら呼ぶと、キラは静かに微笑んで、再びラクスにくちづける。
 呼気を奪うようなキスではなく、触れるだけの、柔らかなキス。
 ラクスはその一瞬だけの温もりにキラの真摯な感情を察した。
「どんな時でも、僕を呼んで。ラクスの声なら必ず届くから」
 静かに微笑むキラの言葉はとても落ち着いていて、切実だった。
 その真摯な眼差しに、ラクスの心に漣が生まれる。
 それは側にある海のそれと重なって、ラクスに一つの答えを導き出させた。
「呼びますわ、何度でも。ですから答えてくださいね」
 そして、ラクスはふわりと微笑んで、背伸びをする。
「!」
 触れて離れる、柔らかな温もりと花の香り。
 不意を突かれたキラは一瞬驚くが、次の瞬間、苦笑した。
「ラクス……」
「はい、何ですか、キラ?」
「怒らないでね」
「?」
 次の瞬間、キラはラクスを抱き上げた。
「キラ!?」
 驚きの声を上げるラクスに、キラはキス一つで黙らせて、スタスタとログハウスに戻り出す。
「キラ、下ろし」
 羞恥で訴えるラクスの言葉をキラはまたキスで封じた。
「悪いけど、歯止めはないも同然だからね」
「キ、キラ!」
 慌ててラクスが制止の声を上げた瞬間、声は喉の奥深くに押し返された。
「んんっ!」
「……黙っててくれるんでしょ?」
 にこりと笑いかけるキラの笑顔は確信犯的だった。
「そ、それはっ!」
「うん?」
 羞恥のせいか、息が上がっているせいか、ラクスの顔は真っ赤だった。
 そして、何かを言おうと何度か口を開いて、そうして、ようやく出たのは拙い文句の言葉。
「ずるいですわ……っ!」
 ずるいと繰り返すラクスを宥めながら、キラはログハウスに辿り着く。
「うん、だから、ごめんって」
「それがずるいと言うのです!」
「うん」
 しかし、潤んだ蒼い瞳で責められてもキラには全く堪えない。
 くすくすと笑いながら、キラはラクスを寝室のベッドに下ろした。
「ね、ラクス? 呼んでくれないの?」
 優しい声に、ラクスは拗ねた表情で詰る。
「キラの意地悪……」
 上目遣いに見上げるラクスに微笑み、キラは額に、瞼に、頬にキスを贈った。
「ラクス?」
 その優しいキスにラクスは自然と微笑みを浮かべていた。
 怒りも羞恥も持続できない。
 それが悔しくて、でも、幸せで、ラクスにできるのはキラの望むままにその名を口にすることだけだった。
「キラ……」
 ラクスの甘い声に、それに答えるかのようにキラも優しく微笑んで唇を寄せた。






某日、某所――第三者からの意見。





「はあっ!? ラクスも行方不明!?」
 カガリは、次の瞬間、すべてを悟った。
 それを察して、アスランは思わず視線を遠くにやる。
 カガリは鈍いかもしれないが、決して愚かでない。
 先頃、行方不明宣言をして、それを実行中の双子の少年と繋げることは容易だ。
「 ……何考えてんだアイツラはあああっ!!」
 予想通りの怒号に、アスランは頭痛を覚えた。
 帰ってきて叱られるキラは当然のこととしても、それまでカガリを宥めるのはもしかしなくてもアスランなのだろう。
「ところで、あいつらは何で一緒にいなくなったんだ?」
 飄々として尋ねてくるディアッカにアスランは溜め息を吐いた。
「いや。どうも他の連中に邪魔されたくなくてらしい」
 アスランの返答を受けて、ディアッカは目を丸くした。
「……バカだな、あいつら。あいつらの空間を邪魔できるようなヤツはいないのに」
「――」
 真実だけに、アスランは何も言えない。
 そして、ディアッカは暢気に呟く。
「俺もミリィと行方不明なりてぇ」
 次の瞬間、それまで沈黙を守っていたイザークが大きな音を立てて書類を机に叩きつけた。
「馬鹿言ってないで、お前は仕事をしろ、仕事!」
 真面目に叫ぶイザークに、ディアッカはさらりと言い放つ。
「イザークはいいじゃん。同じ職場だし」
 その瞬間、イザークの顔が朱に染まった。
「なっ!?」
 そして、イザークはディアッカに掴み掛かる。
「貴様、俺に何か恨みでもあるのか!?」
「いやー、別にー?」
「あのー、すみませんが、皆さん……仕事をしてくれますか?」
 半笑いで話しかけたダコスタの言葉は綺麗さっぱり無視された。



 その日の定例会議の案件が先延ばしされることになった原因は公開されていない。











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